読解の根本問題「そもそも読んでいない」③毎日の音読

 こんにちは、講師のたかえもんです。今回は、「そもそも文章を読んでいない」という状態に効く「毎日の音読」についてお伝えします。

 「そもそも文章を読んでいない」という状態に陥っている原因は2つ挙げられます。「言語感覚が養われていない」ことと「脳のスタミナ不足」の2つです。

 1つ目の「言語感覚が養われていない」とは、「この先生きのこるには?」という文を「このせんせい きのこるには?」と誤読してしまっても変だなと感じない状態を指します。日本語という言語に、まだまだ馴染めていない状態です。

 2つ目の「脳のスタミナ不足」とは、脳が文章を読みきる負担に耐えられない状態を指します。読むという行為も、運動のようにトレーニングをしないと最後まで読みとおせないのです。

 この2つの問題を一挙に解消できるのが「毎日の音読」です。

 毎日10分間ていどの音読をし続けることで、日本語の言語感覚と文章を読み切るための脳のスタミナを鍛えることができるのです。

 この「毎日の音読」のポイントは次の4つです。

 教科書や入試問題などのレベルの文章を毎日読む。(分量は10分程度)

 ②はっきりと聞き取れる速度と声の大きさで読む。

 ③読み飛ばしや読み間違えをしない。(してしまったら必ず読み直す)

 ④「、」や「。」を意識して止まる。(「、」で1秒、「。」で3秒ほどが目安)

 そして出来るならば、それを塾の先生や友人、家族など誰かに聞いてもらうとより効果は高まります。

 以上の4つのポイントを意識して「毎日の音読」に取り組めると、しっかりとした読解の基礎が身につき、文章を読むことへの苦手意識もなくなっていきます。