入試英語長文の勉強の仕方② ー音読ー
こんにちは講師のたかえもんです。前回は「入試英語の長文を解く力を身に付けるには、全文を和訳して添削を受けることが効果的」というお話をしました。今回は、入試英語の長文を解くスピードを上げるにはどうすれば効果的かというお話をします。
前回もお伝えしましたが、神奈川県公立高校入試の英語は全国で一番単語数が多いです。そのため、猛烈なスピードが要求されます。
しかし、スピードを上げるためには、実力がしっかり身に付いていないと意味がありません。ゆっくりと時間をかけてなら正解できるという状態に自分を引き上げてから、スピードアップを図るのが大切です。
英語の長文を解く際に要求される基本的な能力は、語彙力と精確な読解力です。意味の分からない単語ばかりでは、どうあがいても正解にはたどり着けません。また、単語が分かっていてもそれだけでは↓のようは複雑で長い文章には太刀打ちできません。
From the information in Graph 1 and Graph 2, you will realize that towns and cities in this area became larger, and many people there may get into dangerous situations faster than before during heavy rain because the time before flooding from the rain fall peak became shorter.
そこでおススメなのが、前回お伝えした「全文和訳をして、その添削を受けること」です。全文を和訳する場合、意味が分からなくて調べる必要のある単語が出てきます。それらを単語シートにまとめると、語彙力アップにつながります。また「全文和訳をして、その添削を受けること」は、語彙力と精確な読解力を身に付けられる一石二鳥の勉強法です。
さて、前置きが長くなりました。今回のテーマは、英語長文の解くスピードをアップさせる方法についてです。英語の長文を解くスピードを上げるのに最も効果的な学習は、音読です。
文章を声に出さずに黙って読むことを黙読と言います。英語の文章を黙読するスピードは、おおよそその文章を音読するスピードに等しいと言われています。つまり、英文を読むスピードを上げたかったら、音読を徹底的に反復することが効果的なのです。
音読はまた、リスニングの練習にもなります。自分が発音できない単語は、聞き取ることができません。長文を解くために音読の練習をすることはリスニングの実力を底上げすることにもつながります。
音読の練習は良いことばかりですが、気を付けないと十全の効果を得られません。何に注意しないといけないかというと、意味が分かっていない文章を音読しても効果的ではないという事です。
音読をしようとする文章の意味をしっかり把握してから、その文章の音読をする。この順番を守れないと努力が空回りして残念な結果に終わってしまいます。
ここまでのお話で、勘のいい人は気づいているかもしれません。そう、「全文和訳をして、その添削を受けること」をした後に音読すること、これが完璧な英語長文の練習方法なのです。
「全文和訳をして、その添削を受けること」で文章の内容をばっちり把握し、それから音読をすることでスピードアップにつなげられる、無駄のない最強の勉強法です。
さて、音読をすると言っても何回音読をすればいいのでしょうか?当然、1回だけでは足りません。理想は100回です。意味を把握した文章を100回音読できれば言うことはありません。
とは言え、100回も連続で音読するのは大変ですし、喉がガラガラになってしまいます。そこでおススメなのが、気分転換に音読を利用することです。受験勉強を頑張っていると、疲れて集中力が切れる場面は出てきます。そのときにこそ、音読をしてみるのです。受験勉強のストレスを音読にぶつけることで、気分転換になると同時に英語の長文やリスニングの勉強にもなります。お得ですね!
現実には100回は厳しいと感じる人はいると思います。そう感じる人は、50回音読出来たら合格です。いずれにしても、
①長文を実力で解く
②解いた長文を全部和訳し、添削を受ける
③音読を100回(厳しい人は50回)する
という手順を実行出来たら、英語の長文を解く力は格段と向上します。本気で入試英語の長文を何とかしたいという人は、ぜひとも取り組んで見てください。