塾長の英語ヒストリー②中学生の時に実践した英語の勉強法
小5小6の時に英語を教えてくれたMさんは、私にプレッシャーを与えるということは全然ありませんでした。
ですが、もともと父のヘンテコな影響で英語に興味を持っていたせいもあり、私は英語がどんどん上達したような気になっていました。あえて「気になっていました」と言いましたが、この感覚こそが重要だと思うからです。いわゆるセルフイメージというやつです。
実情はどうでもいいのです。「自分は英語ができる」というセルフイメージさえ出来てしまえば、たとえ一時的に成績が下がっても「自分の力はこんなものじゃない」と思って、取り戻せるぐらい頑張れてしまうのです。
中1の時の英語の大沢先生(本名。あだ名は「ミスター・オーサワ」)が、単語のスペルを口に出して覚える、という方法を徹底させていました。たとえば、apple(りんご)であれば、
「エイ・ピー・ピー・エル・イー アポー りんご!」と先生が叫んだあと、生徒にも叫ばせるのです。
これ、なんて事のない方法ですが、私には向いていたようです。何しろ、書かなくっていいわけですから、ある意味楽です。とにかく何回も声を出す、というのがポイントですが、机でやらなくていいという利点もあります。
ちなみに、ミスター・オーサワは英語の発音はさほどうまくない上に何本か歯が抜けているので、英語が非常に聞き取りづらかったです。また、野球部の顧問だったのですが、ほとんど指導することはなく、ユニフォームを来てバックネットの裏で一人猫背の姿勢で素振りをしている姿をよく見かけました。なんか哀愁が漂っていました。普段は非常に大人しくて温厚なのに、ある日廊下で、ある生徒に顔を真っ赤にして激怒しているところを一度だけ見かけたことがあり、我々は震えあがりました。出席簿でその生徒の頭をバンバンと何度も叩いていましたが、怖すぎて何も言えませんでした。
ただ、正直言って、最近の中学校のテストと違い、本文を丸々覚えておけば、文法の理解が曖昧でもなんとかなるような簡単なテストだったのも確かです。