成績以外の志望校の選び方②

こんにちは講師のたかえもんです。前回は高校の選び方で、「①通学しやすさ」についてお伝えしました。今回は「②先生の様子」「③生徒の様子」「④進学実績」についてお伝えします。

②先生の様子」は意外と重要です。志望する高校の先生が、意地悪そうだったりやる気がなさそうだったりするのはよろしくありません。また、自分と合わなさそうな雰囲気なのも良くありません。

こうした感覚的なものは、自分の目で確かめないとわかりません。そのため、学校の説明会や見学には必ず行きましょう。面倒がって説明会に行かないということがありますが、それはやめましょう。自分の大切な進路なのです。人任せは大失敗につながります。

とは言え、志望校の先生の様子は参考程度にとどめておきましょう。というのも、高校の先生は大勢いますから、印象が良くない先生に当たるとは限りません。また、中学と同じく任期があります。入学するときには、その先生はいなくなっている可能性もあります。こうした事情から、「②先生の様子」はそれだけで志望校を決めるのはやめましょう。

③生徒の様子」も実際に高校生活を送るうえで重要です。先生よりも在校する生徒と接する時間の方が多いです。自分に合わない雰囲気の生徒が大勢いるような環境で、3年間高校生活を送るのはつらいです。

志望する高校の生徒が、楽しそうなのかつまらなさそうなのか。優しそうなのか怖そうなのか。こういった情報は自分で見ないとわかりません。口コミの情報が出回っているとしても、自分にも同じように感じられるとは限りません。「②先生の様子」と同じで、「③生徒の様子」を知るために学校見学には行くようにしましょう。

④進学実績」は、高校卒業後に大学に進学したいと思っているひとに向けた話です。

大学への進学を考えている場合、進学実績は大きな判断材料になります。大学への進学者が多くいる高校と、あまりいない高校では大学進学のしやすさが大きく違います。

卒業生のほとんどが大学に行かない高校の場合、その高校の授業は大学受験に焦点を合わせた授業ではありません。そうした高校の授業は、授業を聞いているだけでは入試問題を解けるようにはならない授業です。大学入試に備えるために、予備校などに行くことがほぼ必須となります。

基本的には、大学進学を目指すなら、内申点や学力検査で高い点数を要求する高校に進学した方が良いです。なぜなら、そうした高校の方が大学に進学するひとが多く、大学受験のノウハウやカリキュラムが整っていることが多いからです。

ですが、内申点や学力検査で高い得点を要求する高校の方が、常に大学進学に有利であるとは限りません。というのも、公立高校の滑り止め扱いされる私立高校の方が、公立高校より大学進学に力を入れていることが多いからです。

私立高校は公立高校よりも学費が高いです。しかし、私立高校は公立高校よりもサポートの手厚い学校が多いです。部活動の設備が代表的な例ですが、授業の質や受験対策もそうです。私立高校の方が、公立高校よりも授業のレベルが高く、大学受験対策の授業をしてくれることが多いです。

こうした事情があるので一般的には、私立高校の方が公立高校よりも大学進学実績が良いです。私立高校は公立高校の滑り止めとして使われることが多いですが、大学進学実績という点だけに話を限定すると、公立高校よりも大学進学実績は良いということが多いのです。

高校の進学実績は、模試を受けた時に渡される資料に載っていたりします。しかし、高校の公式ホームページにも進学実績についての専用ページがありますので、そちらを見た方が情報が多く正確です。

さて、大学進学実績の点から私立高校の方が大学進学に有利そうであるように思われるかもしれません。しかし、かならずしも私立高校の方が大学に進学しやすいかというとそうでもありません。

大学をえり好みしないのであるならば、指定校推薦を取ることができそうな高校に入学するという選択もあるからです。3年間高い成績を取り続けると、指定校推薦という形で大学に入学することができる場合があります。指定校推薦は、入試問題を解かなくても大学に入れる道です。大学を選ばないのであれば、大変な大学受験を避けられる指定校推薦はおすすめです。指定校推薦を狙うなら、高い成績をキープできそうな高校を選ぶというのも十分アリな方針です。

話をまとめますと、入試問題を解かないといけない一般入試を考えるなら、私立高校の方が指導の充実しているところが多いです。しかし、指定校推薦で大学入学を目指すなら、高い成績をキープできそうな公立高校を狙うのも手です。公立高校で一般入試を考えているなら、自発的に勉強に向かう姿勢が強く求められます。場合によっては、予備校などの利用も必要になります。

このように、まだ高校にも入学していない状況ですが、大学進学を考えているならいろいろな要素を考えて高校選びをする必要があります。

以上、前回に引き続き「①通学しやすさ」「②先生の様子」「③生徒の様子」「④進学実績」といった、高校の選び方についてお伝えしてきました。

高校を選ぶ際には、内申点が大切です。ですが、それだけで志望校を決定すると後悔することがあります。なるべく後悔をしないためには、内申点以外に「①通学しやすさ」「②先生の様子」「③生徒の様子」「④進学実績」という観点で高校を調べることも大切です。そして、これらの観点の多くは「自分の目で実際に確かめる」ということが共通しています。

高校選びは自分の将来に関係する選択です。そういう重大な選択なので、判断材料をしっかり集めて決断するようにしましょう。