アクティブ・リコール⑥

こんにちは講師のたかえもんです。前回まで「アクティブ・リコール」についてお伝えしました。

「アクティブ・リコール」とは、「勉強したいことや覚えておきたいことを、自発的に思い出すことや記憶から呼び起こすこと」です。現在の学習に関する研究では、「アクティブ・リコール」はかなり効果的な勉強方法と認定されています。

「アクティブ・リコール」には様々なバリエーションがあります。以前お伝えした「テスト効果」や、「プロダクション効果」、「プロジェテ効果」なども「アクティブ・リコール」の一種です。

「テスト効果」は、「本番と同じようなテストを受ければ受けるほどよく覚えられる」というものです。模試は受ければ受けるほど学力が上がると塾業界では言われていますが、これも「テスト効果」と言えます。

「プロダクション効果」は、「記憶したいものは声に出して覚えようとするとよく覚えられる」というものです。ただ机に向かって覚えようとするのではなく、声に出して覚えようとした方が効果的です。古くから英単語の覚え方として言われ続けている方法ですが、かなり効果的であることが最近の研究から判明しています。

「プロジェテ効果」は、「誰かに教えることで、学習内容の理解が深まること」です。ある程度勉強して内容を覚えられたら、それを誰かに教えようとすると理解が深まります。自分では理解しているつもりでも、実際には「つもり」でしかないことはよくあります。そうした自分の理解力についての過大評価をあぶり出してくれるのが「プロジェテ効果」です。

効果的な勉強方法である「アクティブ・リコール」についてお伝えしてきました。効果的な勉強方法は脳に負担がかかり、疲れます。

逆に疲れない勉強方法もあります。漢字や英単語の書き取りなどです。疲れない勉強方法は疲れないからこそ、そればかりしてしまいがちです。ですがそれでは頑張った割に成果が見込めません。

本当に勉強ができるようになるためには、脳に負荷がかかるような勉強をしないといけません。それが「アクティブ・リコール」です。

ただ覚えるだけではなく、自発的に思い出すということが大切です。それをどれだけ繰り返すことができるかがテストの結果を大きく左右します。

「アクティブ・リコール」は疲れますが、できるようになりたいと思うなら「勉強したいことや覚えておきたいことを、自発的に思い出すことや記憶から呼び起こすこと」を実行しましょう!