閏年

こんにちは講師のたかえもんです。

今年は4年に1度の、2月が29日まである閏年(うるうどし)です。2月は28日までしかないのが普通ですが、今年は29日まであるレアな年です。

なぜ4年に1度の閏年があるのかというと、1年が365日ピッタリでないことに原因があります。

1年は365日ですが、365という数字はどこから出てきたのでしょう。365という数字はどうにも割りにくくて使い勝手が悪いです(365を素因数分解すると、5×73)。

地球は太陽の周りをぐるりと公転しています。地球が太陽の周りを1周するのにかかる日数は365日です。だから1年は365日となっています。

ところが地球が太陽の周りを1周するのにかかる日数は、本当は365日ピッタリではありません。365.2422日が正確な数字です。

わずか0.2422日余分なだけですが、これが積み重なると無視できないズレになります。

1年ではたった0.2422日のズレですが、4年では0.9688日のズレとなってしまいます。これは約1日のズレです。なので4年に1度閏年が設けられています。4年で約1日のズレが生まれてしまうので、閏年はそれを解消するためにあるのです。

ただ実はそれだけではズレの解消にはまだ問題があります。

4年で0.9688日のズレが生じてしまうため4年ごとに1日追加していますが、それだと4年ごとに0.0321日余計に増えてしまうことなります(1日-0.9688日=0.0321日)。これでは400年で3日のズレが生じてしまいます。

あまり大したズレでないように思われますが、このズレを解消するために4年に1度の閏日という追加以外にややこしいルールが定められています。

それは4年1度閏日を設けることに加えて、「①西暦が100で割り切れる年は閏日を設けない」「②ただし西暦が400で割り切れる年は閏日を設ける」というルールです。

例えば西暦1900年年は、本来なら閏日が設けられる年です。ところが西暦1900年は100で割り切れる年です(1900÷100=19)。そのため特別に1900年には閏日がありません。

これに対して西暦2000年を考えてみます。

西暦2000年も本来なら閏日が設けられる年です。ところが2000という数字は100で割り切れます(2000÷100=20)。だから閏日は設けられないことになります。しかし2000という数字は400で割り切れます(2000÷400=5)。400で割り切れる年は閏日が設けられます。だから最終的には西暦2000年は閏日が設けられる年ということになります。

実にややこしい特別ルールですが「4年に1度の閏年」というルール以外にこの特別ルールがあるおかげで、現在の暦はズレがとても少ないものになっています。なんと3221年で1日のズレという精度です。

完全にズレがなくなるわけではありませんが、許容範囲と言えます。

このように今年は2月29日まである特別な日です。なので(基本的には)4年に1度しか迎えることのできない2月29日を楽しんでください。

ちなみに次の閏年は2028年で4年後です。基本的には4で割り切れる年が閏年です。特別ルールが問題になる次の年は2100年なので、多くの人にはあまり関係がないはずです。