習慣化を実現するには②
こんにちは講師のたかえもんです。今回は、習慣化が実現する効果的な仕組みについてお伝えします。
習慣化が実現するためには、仕組みを作ることが大切だと言われます。
勉強の習慣化に関してではありませんが、サウジアラビアにあるイマーム・ムハンマド・イブン・サウード・イスラム大学(長い名前です!)のチョードリー教授の実験が習慣化に関して参考になります。
チョードリー教授は、工事現場で事故を減らすために安全行動を習慣化させる実験を行いました。安全習慣とは、ヘルメットや安全靴などの保護具をきちんと身に付けること、現場を整理整頓すること、高所作業を正しい手順で行うことなどを指します。
当たり前のことのように思えますが、意外と現場ではこうした安全習慣は省略されることが多いです。時間が掛かりますし、めんどうで窮屈だからです。しかし大事故は得てしてこうしたところの手抜きから始まるので、安全習慣の徹底は人の命に関わる重要なことです。
チョードリー教授は、安全習慣を継続させるためには、どんな働きかけをすればいいのか確かめるために9週間にもわたる実験しました。
まず最初の3週間は特に何もしません。実験の効果を比較するためのデータ取りです。
そしてデータを取った3週間後に、いよいよ実験本番となる働きかけを6週間実施します。
チョードリー教授は、毎週従業員と相談してその週の目標を決めました。例えば「保護具の着用率を92%以上にする」などです。
そして毎週の初めに、従業員全員が毎日見る場所に「先週の達成率」を図で示したものを貼ります。この図には目標も一緒に載せます。こうすることで、先週の自分たちの行動が、目標とどれくらい離れていたかがすぐにわかるようになります。
この実験を6週間続け、安全行動がどれくらい変化したかを計測します。
実験前は82%程度の達成率だった安全行動が、週を重ねるごとに向上し、最終週には目標の92%に到達しました。これはどの現場でも同じような変化が見られ、最後には目標の数値に届くことも共通します。
この実験からわかることは、目標の設定と達成を目で見える形にすると習慣化が実現しやすということです。
「アレ?」とここまでの話を読んだ人の中で、気づいた人はいませんか?
そうです、目標の設定と達成を目で見える形にするというのはすでに塾でアドバイスしているあることと同じですね。やることリスト(ToDoリスト)です!
ササキ塾では、目標を達成するためにやることリスト(ToDoリスト)を推奨しています。
やることリスト(ToDoリスト)とは、次の日にやるべきことをリストアップしておいて、達成出来たら赤で線を引いて消すというものです。達成できなかったものは赤で線を引かずにそのまま残します。達成できなかったからと言って、ペナルティは特にありません。
このやることリスト(ToDoリスト)が、チョードリー教授が実施した実験で確かめられたことにぴったり当てはまります。やることリスト(ToDoリスト)を書くと、自動的に目標の設定と達成を目で見える形になります。勉強を習慣化したいと思う人は、ぜひともやることリスト(ToDoリスト)に取り組んでみましょう!
また、やることリスト(ToDoリスト)に取り掛かるときは、アラーム機能などを利用して毎日書く時間を固定すると続きやすいです。
今回の話のまとめ
・習慣化を実現するためには、目標の設定と達成を目で見える形にすることが大切。 ・そのために、やることリスト(ToDoリスト)に取り組もう! |