不規則変化動詞を頑張ろう

こんにちは講師のたかえもんです。

今週から春休みまでの間に、中学生は不規則変化動詞のテストを集中的に行います。

不規則変化動詞とは、動詞を過去形や過去分詞形に活用するときに変な形になるものを指します。

ふつう、動詞を過去形や過去分詞形に活用するときは語尾にedを付けます。

例えば「(ドアなどを)開ける」という動詞は、英語ではopenです。このopenという英単語の過去形はopenedで、最後にedを追加するだけです。openの過去分詞形も同じように、最後にedを追加してopenedになります。

このように英語の過去形と過去分詞形はedを追加するだけなのですが、例外が存在します。それが不規則変化動詞です。

例えば「勝利する」を意味する英単語はwinですが、その過去形や過去分詞形はwinedとはなりません。won(ワン)という形がwinの過去形や過去分詞形となります。

なんで?と感じる人は多いと思います。win も過去形や過去分詞形はwinedで良いはずです。わざわざwonなんて特別な変化する意味が分かりません。不合理です。

ところが残念なことに、英語は言葉ですから合理的な変化をするとは限りません。言語の根本は合理的ではないのです。

たとえば「紙」を英語ではpaper(ペイパー)と呼びます。ですが「紙」のことをpaper(ペイパー)と呼ばないといけない必然的な理由はありません。「パピルス」とか「kami」といった別な呼び方をしても良いはずです。

なぜ「紙」をpaper(ペイパー)と呼ぶかというと、大昔の誰かが呼んでいた呼び方を引きずっているだけです。他の呼び方でも良かったのですが、なんとなくみんながそう呼ぶからpaperと呼んでいるにすぎません。

動詞の過去形や過去分詞形の不規則変化も同じです。

意外に思えるかもしれませんが、動詞にはもともと不規則変化動詞しか存在していませんでした。過去形や過去分詞形はedを付けるだけといったルールが生まれたのは、相当あとになってからです。

動詞に限らず、言葉は誰かによって設計されたものではありません(エスペラント語という例外はあります)。時間をかけて、さまざまな人たちの間での合意を積み重ねたものが言葉です。そのため「なんでそうなるの?」という不合理が多いのは当たり前なのです。

動詞の変化形も、さまざまな人が好き勝手呼んでいた呼び方が定着しただけのものです。

ある一人の英語作成者が存在して、その人物が動詞の変化形を設計したのなら、首尾一貫した合理的な動詞の変化が生まれていたはずです。

ですが実際にはそんな英語作成者は存在しません。動詞にはさまざまな名付け親がいて、その人たちがてんでばらばらに動詞の変化形を作り出したのです。

同一の人物が動詞の変化形を設計したわけではないので、規則性がないのが自然なのです。

それが時代を経るごとにより整理され、合理的なものへと磨き上げられました。変化形に規則がないと、覚えることが多すぎて大変です。その手間を省くために言語のルールはどんどん簡単なものになっていきます。

ところが日常生活でよく使う言葉は、不合理な形を残したまま後世に受け継がれていきます。あまりにも頻繁に使われる言葉なので、情報のアップデートが追いつかなかったのです。不規則変化動詞とは大昔の変化形を残したまま現存する、いわば言葉の生きた化石というわけです。

動詞の不規則変化動詞は覚えるのが大変です。ですがさまざまな文法の核となるものなので、避けては通れません。特に新しく中学3年生になる人は過去分詞形の変化まで覚えないといけません。なぜなら中学3年生で習う文法のうち、受け身・現在完了・分詞の形容詞的用法といった分野で必要だからです。これらの分野は入試でもよく出ます。

不規則変化動詞は数が多く、覚えきるのに時間がかかります。だからこそ学年最後の定期テストが終わって時間的に余裕のあるこの時期にマスターしておきたいです。

新学年が始まってからではそんな余裕はなくなります。定期テストが終わったばかりですが、もうひと踏ん張り頑張りましょう!