集中学習と分散学習③

こんにちは講師のたかえもんです。

前回、「集中学習」は練習が終了すると正答率がガクンと低下し、「分散学習」は練習から本番にかけて少しずつ正答率が向上するというお話をしました。

「集中学習」を行ったグループの正答率

練習1回目89%、練習2回目93%、練習3回目94%、練習直後32%、1週間後14%

「分散学習」を行ったグループ正答率

練習1回目21%、練習2回目34%、練習3回目44%、練習直後52%、1週間後29%

↑が「集中学習」と「分散学習」を行った結果についての実験でした。

練習中は「集中学習」の方が効果がありますが、肝心の本番を見据えると「分散学習」の方が効果を見込めます。

では、「集中学習」よりも効果的な学習スタイルである「分散学習」を、実際の勉強に取り入れるとどうなるのでしょうか?

例えば、英単語の練習について見てみましょう。

pen ②dog ③book ④desk ⑤soccer

これら5つの英単語を書いて練習するとします。

「集中学習」で練習すると、

pen pen pen pen pen pen

dog dog dog dog dog dog

book book book book book

desk desk desk desk desk

soccer soccer soccer soccer soccer

このように、同じ英単語を連続で書き続けるという練習になります。

それに対して、「分散学習」での練習は次のようになります。

pen dog book desk soccer

pen dog book desk soccer

pen dog book desk soccer

pen dog book desk soccer

pen dog book desk soccer

このように、練習する英単語を全体で1つのセットとみなして、それを何セットか周回するという練習になります。

最初の「集中学習」の例も、その次の「分散学習」の例も両方とも単語を5回書いていることは共通しています。

ですが、同じ5回書くという行為でも効果は「分散学習」の方が見込めます。

同じ労力を費やすなら、効果的な方が望ましいです。

これから漢字や英単語の書き取りの練習をするときには、「集中学習」ではなく「分散学習」の方式で練習をしてみましょう!