クセと習慣②

こんにちは講師のたかえもんです。

前回はクセが生まれてしまう理由についてお話ししました。

人間の脳は、繰り返しの多い行動に最適化される性質を持っています。

脳はとてもエネルギーを消費する器官なので、よく繰り返される行動の神経回路(シナプス)はエネルギーロスの少ないものに変化します。

逆に、あまり繰り返されない行動の神経回路(シナプス)はエネルギーロスが多くなります。

エネルギー消費が多くなりすぎると身体は機能停止します。そうならないよう、身体はエネルギー消費の少ない行動を優先することが多くなります。

神経回路(シナプス)のエネルギー消費の少ない行動を優先してしまうことが、クセと呼ばれるものの正体です。

では、クセを直すにはどうすればいいのでしょうか?

エネルギー消費効率の良い、新しい神経回路(シナプス)を作るのです。

いま存在しているクセは、何百回と繰り返してきた行動が最適化されたものです。本当は良い行動ではないのですが繰り返しすぎてしまったため、脳の神経回路(シナプス)がそれに合わせたものになっています。

これを直すには、新しい別の行動を繰り返すことが必要です。そうすれば、クセになっている行動とは別の神経回路(シナプス)が作られ、それがエネルギー消費の少ないものに最適化されて新しい「クセ」になります。

つまり、別の行動を繰り返せばクセは直るのです。

「習慣」も同じことが言えます。

「習慣」もクセと同じで、よく繰り返される行動が最適化された状態を指します。悪い習慣を特別に「クセ」と呼んでいるだけとも考えられます。

こうした脳の特徴は勉強に活用することが出来ます。

勉強に取りかかるときに、とてもエネルギーを使いませんか?

それは勉強の神経回路(シナプス)が最適化されていないからです。これが最適化されると、スッと勉強に取りかかれるようになります。

ではどうすれば勉強の神経回路(シナプス)が最適化され、勉強を習慣へと変化させることが出来るのでしょうか?

勉強の開始時間を決めて、毎日その時間に勉強に取りかかるようにすれば習慣化されます。

例えば、毎日19:30になったら学校や塾の宿題に取りかかると決めます。それを繰り返すうちに脳の神経回路(シナプス)は最適化されます。

脳の神経回路(シナプス)は繰り返される行動に最適化されます。面白みのない話ですが、正しいやり方を反復することが何かを身に付ける、もっとも効果的な方法です。

頑張っても何かが身につかない場合、次の3つのどれかが原因のケースが多いです。

①正しいやり方で出来ていない。

②繰り返しが足りない。

②繰り返しが足りているけれど、正しいやり方で繰り返せていない。

運動でも姿勢でも勉強でも、正しいやり方での繰り返しが大切です。正しいやり方を繰り返すことで「良い」クセを身に付けましょう!