内申点について①
こんにちは講師のたかえもんです。
前回、神奈川県公立高校入試の内申点と学力検査の比率が発表されたということをお伝えしました。
小田原市のある県西地区の公立高校は、内申点と学力検査の比率が5:5の高校が多いです。例えば、小田原東高校、山北高校、西湘高校がそうです。
しかし、内申点と学力検査の比率が5:5ではない高校もあります。足柄高校と小田原高校です。この2校の内申点と学力検査の比率は4:6で、学力検査を内申点よりも重視した比率を採用しています。
内申点と学力検査の比率はそれぞれの高校によって多少異なりますが、重要なのは入試の合格不合格は本番一発勝負の学力検査だけでは決まらないということです。
「入試」というとどうしても受験会場に行き、カリカリと試験問題を解くというイメージが強いと思います。しかし、それは正確なイメージではありません。入試は内申点も参照されます。学力検査の結果が良かったとしても、内申点があまりに低すぎると合格に手が届かないということがあります。
内申点の仕組みについて前回もお伝えしましたが、大切なことなので今回もお伝えします。
内申点は2年生の最終成績と3年生の11月の成績を2倍した数字の合計です。1年生の成績はまったく関係しません。
内申点で気を付けないといけないのが、3年生の11月の成績が2倍されるという点です。
3年生は2月14日に学力検査があるので1年生や2年生の時とは違い、第3回定期テストが終わるとすぐに成績が付けられます。この第3回定期テストの後に出される成績が、入試で参照される3年生の成績となります。3年生前期の成績や3年生の最終成績は参照されません。
1年生や2年生は全部で4回の定期テストがあり、第4回定期テストが終わるとそれぞれの学年の最終成績が出されます。3年生も2月の初めに第4回定期テストがありますが、この時の結果はいっさい高校入試に関係しません。3年生にとっては11月の第3回定期テストが終わってすぐに出される成績が何より重要です。
入試の合格不合格ということに話を限定すれば、学校の成績でがんばるのは 3年生の11月までで良いということになります。
3年生11月の成績は2倍されますが、このことはたいへん大きな意味を持ちます。
例えば、英・数・国・理・社・技家・保体・音・美の9教科の成績がオール3の場合、3かける9で内申は27になります。これが3年生11月の成績だった場合は2倍されるので、27かける2で54になります。
3年生11月の成績が2倍されるということは、3年生11月の成績が1下がった場合は2下がることになります。もし2下がったら4下がることになり、3さがったら6下がることになります。
このように、成績が2倍されると下がってしまった場合に大変なことになります。ですが、逆のことも言えます。3年生11月の成績が1上がった場合は2上がることになり、2上がれば4、3上がれば6上がることになります。
下がり方も上がり方も大きいのが3年生11月の成績なのです。そのため、3年生の成績は1番重要な成績となります。志望校に合格したいなら、1つでも高く成績を上げる必要があるのです。
成績の具体的な付け方は、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点にそれぞれ点数を付け、その合計点で1から5までの成績を決定するというやり方を取っています。
「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点は、それぞれA°・A・B・C・C゜の5段階の評価が付けられます。A°は5点、Aは4点、Bは3点、Cは2点、C゜は1点と点数が振られ、1つの観点あたり5点満点で、3つの観点で合計15点満点となります。
この15点満点中何点だったかで、英・数・国・理・社・技家・保体・音・美の9教科それぞれに1から5の成績が付きます。
次回は成績の付け方についてより詳しくお伝えします。