テストに向けて大切な睡眠
こんにちは講師のたかえもんです。
第1回定期テストが近づいてきました。テストの範囲表が配られ、本格的なテスト対策に取り組み出す時期ですね。
追い込まれてくる時期ですが、気を付けないといけないことがあります。それは睡眠です。
この時期はどうしても夜遅くまで起きて頑張ろうとしがちです。ですが、睡眠をしっかり取らないと勉強はできるようにはなりません。
しっかりとした睡眠を取っている時、2つの大切な働きが身体の中で起こります。①記憶の整理と②成長ホルモンの分泌(ぶんぴつ)です。
まずは①記憶の整理についてお話しします。
記憶は大きく分けて短期記憶と長期記憶の2つに分類されます。
短期記憶とははじめて見た電話番号を入力するまで覚えているような記憶のことです。このような数十秒ほどで忘れてしまう記憶が短期記憶です。
これに対して長期記憶とは何時間から何十年と覚えていられる記憶のことです。
勉強には落とし穴があります。それは理解と記憶は違うにもかかわらず、理解できたら記憶もできていると錯覚してしまうことです。
理解したとしても記憶し続けられるかは別問題です。記憶に関してエヴィングハウスの忘却曲線というものがあります。
ドイツ人のヘルマン・エヴィングハウスという人が記憶に関する実験を行いました。この実験で、人間は記憶した時点から20分たつと42%忘れてしまい、1日で72%忘れてしまうという結果が出ました。
普通な人間は1日経つとに72%も忘れてしまうのです。忘れずに覚えていられるのはたったの28%です。人間は何かを忘れるのが当たり前の存在なのです。
勉強内容を理解したとしても、しっかり記憶していなくてはテスト結果に結びつきません。
記憶について重要なのが睡眠です。
十分な睡眠を取っている間に記憶は整理され、長期記憶に変わります。睡眠が不足すると記憶が長期記憶にならず、すぐ忘れてしまいます。睡眠を削って頑張るのは逆効果なのです。
眠気に耐えて頑張っても、そのほとんどは記憶されることなく消えてしまいます。眠い中頑張る姿勢は大変素晴らしいですが、むなしい努力で報われることがありません。
勉強ができるようになりたかったら、しっかり睡眠を取ることから始めないといけません。
アメリカ睡眠財団は年齢別の推奨睡眠時間を発表しています。それによると、中学生は9時間の睡眠を取ることが推奨されています。
つまり、勉強ができるようになるには9時間寝る必要があるのです。
勉強というと机に向かうことばかり意識しますが、まず生活リズムを整えることが大切です。