ロシアのウクライナ問題について⑧

こんにちは講師のたかえもんです。ロシアのウクライナ侵攻はまだ終わりが見えません。今回の軍事侵攻は100%ロシアが悪いのですが、「ウクライナ側がロシアを挑発するような行為をして、自分でロシアの侵攻を招いた.。だからウクライナにも悪い部分がある」といった風説が流れています。そこでどうしてロシアが100%悪いのかを今回はお伝えします。

国際社会は2度の世界大戦を経験して「戦争」というものを禁止しています。ですが、戦争のすべてを禁止しているわけではありません。攻撃を受けた場合の防衛戦争は認めています。

防衛戦争をする権利は個別的自衛権と呼ばれ、国際連合憲章第51条で保証されています。長いですが国連憲章第51条を引用します。

この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持又は回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

含みの多い文章ですが、国連に加盟している国は自衛戦争が認められているということが重要です。ウクライナは国連に加盟している国なのでロシアの侵攻に対して軍事的抵抗をすることはまったく問題ありません。

自分の国を守るための戦争を国連は認めていますが、その逆の侵略戦争は国際連合憲章第2条第4項で禁止しています。これまた長いのですが大切なので引用します。

すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。

「慎まなければならない」と控えめな表現がされていますが、国連加盟国は他国に侵攻してはならないということが書かれています。ロシアは国連加盟国です。そのためウクライナへの侵攻は国連憲章第2条第4項に違反します。よってロシアが完全に悪いのです。

仮にウクライナ側がロシアを刺激するような行為をとっていたとしても、武力に訴えることは認められません。話し合いで解決すれば良いのです。

武力ではなく話し合いで解決。これこそが2度の世界大戦で一億人以上の死者を出した末にようやく人類が手に入れた反省です。

それを真っ向から否定する所業がロシアのウクライナ侵攻です。道義的にも国際法的にもロシアの侵攻が正当化されるいわれは何もありません。

これに対してウクライナの抗戦は合法であり正当なものです。国際法的な問題はまったくありません。

ロシアによるウクライナ侵攻が暴挙とされる理由はここにあります。国際社会の取り決めを正面から破り、本来なら死ななくて済んだ犠牲者をたくさん生み出しているのが問題なのです。

第2次世界大戦から約80年の間、国際社会はまがりなりにも大きな破滅が起きないように努力してきました。ところがそういったルールを破り、核兵器による恫喝という禁じ手を使っているのがロシアなのです。これを擁護するのは無理があります。