大阪と大坂の違いについて

こんにちは講師のたかえもんです。先日授業で生徒から「大坂夏の陣は大夏の陣と書かないのはどうしてですか?」という質問がありました。良いところに気付くなぁと感心させられました。問題を解くのに直接関係しませんが、疑問を抱くことで内容の理解は深まります。「どうしてなんだろう?」と思えるのはそれだけ真剣に学習に取り組んでいる証です。とても素晴らしいです。

大阪は、もともと小坂と書いて「おさか」と言われていました。

1496年に、浄土真宗の蓮如(れんにょ)というお坊さんが本願寺というお寺を建てました。お寺を建て、とても賑わったことから蓮如(れんにょ)は地名を「小坂」から「大坂」に漢字を変えました。小より大の方が縁起が良いからという理由のようです。呼び方は「おさか」のままだったのですが、字が「大坂」と改められたことで、発音もそれにつられて「おおさか」と変わりました。

それからずっと「大坂」という地名だったのですが、江戸時代の終わりに「大坂」という地名の「坂」の字は縁起が悪いと言われ出します。

「坂」という漢字は「土」と「反」が合わさって出来ています。これは「土に返る」を連想させるので良くない字だというのです。

そのため、江戸時代の終わりから「おおさか」という地名には「大坂」と「大阪」の2つの表記が見られるようになりました。「阪」という漢字は「坂」と同じ意味を持っていますので、大坂を大阪と書き換えても意味の違いはありません。だからスムーズに「大阪」という表記は受け入れられたようです。

そして、明治時代になり「大阪」という表記が正式なものであると定められました。以後、「おおさか=大阪」という表記が定着しました。

まとめると、

蓮如がお寺を建てるまでは小坂(おさか)

蓮如が大坂(おさか)に漢字を変更する

江戸時代の終わりに大坂と大阪の2つの表記がされ始める

明治時代に大阪が正式な表記と定められる

ということになります。

大坂夏の陣は江戸時代の最初の頃の出来事です。大阪という字が当てられるようになるのは江戸時代の終わりなので、この時代は大坂という字が当てられていた時代です。よって、大坂夏の陣は大阪夏の陣と書きません。もし書くと、×になってしまうので気を付けないといけません。

勉強をするにあたって、問題を解くのに直接関係しない事柄でも疑問を抱くことは大切です。それだけしっかり考えているからです。そうしたことの積み重ねができると、遠回りながらも結果に結びつきます。