睡眠について③徹夜について

こんにちは講師のたかえもんです。今回は徹夜と学習についてお話しします。

徹夜と学習についてこんな実験があります。

徹夜をしたグループときちんと睡眠をとったグループに分け、それぞれに新しい情報を覚えてもらいます。そして、その日から2日間たっぷり睡眠をとってもらい、睡眠不足を解消してから覚えてもらった情報を忘れていないかテストしました。

テスト結果は、きちんと睡眠をとったグループにくらべて徹夜をしたグループは成績が40パーセント悪いというものでした。

この実験の時の脳の様子について、MRIという機械で観察をしました。すると、徹夜をしたグループは、新しい情報を覚えてもらう時に脳の海馬(かいば)という部分がほとんど活動していないことが分かりました。

脳の海馬という器官は新しい情報を一時的に保管しておく場所です。海馬に保管された情報は脳の大脳新皮質(だいのうしんひしつ)という場所に移動し、長期間保管されます。

記憶についての脳の働きはざっとこんなかんじですが、徹夜をすると海馬の活動がほとんどみられなくなるというのは大きな問題です。海馬が活動していないと、新しい情報が耳から入ってきても頭が受け取ってくれません。

この状態では、どんなに勉強を頑張っても頭に入ってきません。すぐに忘れてしまいます。頭が物理的に働いていないのです。この状態ではどんなに気合いや根性を出してもむだです。

徹夜後に勉強した内容はすぐに記憶から消えてしまいます。眠い中頑張ってもそれは無意味な頑張りとなってしまうのです。

テストがや受験が近づくと焦って夜遅くまで寝ないで頑張ってしまいがちです。ですが、それは逆効果です。

勉強でよい結果を出したいと思うなら、睡眠時間をしっかり確保しないといけません。