マイナス×マイナス=プラスになるのはどうして?①

こんにちは講師のたかえもんです。今回は数学の話をします。数学の話といっても難しい話ではありません。「マイナスかけるマイナスはどうしてプラスになるの?」という話です。

中学1年生の数学で (-2)×(-3)=6 というように、マイナスかけるマイナスはプラスになるということを教わります。でもこれってわけがわからないですよね。「マイナスとマイナスをかけるってどういうこと?」と思うはずです。

100×3=300といったプラス同士のかけ算なら、わかりやすいと思います。

たとえば、お店でポテトチップスが売られているとします。このポテトチップスは1袋100円です。では、このポテトチップスを3袋買うといくらでしょうか?

300円ですね。これは100×3=300という計算をします。この時の100×3という計算は、「100円のポテトチップスが3袋ある」という考えです。このようにプラスとプラスのかけ算は身の回りにたくさんあります。だから、「ああこういうことね」と実感が湧きやすいと思います。

では、(-100)×3=-300という計算はどうでしょうか。マイナスとプラスのかけ算です。これを日常的な事柄におきかえると、どういった計算をすることになるのでしょうか?さきほどの100×3=300よりもわかりにくいはずです。

この計算は次のように考えられます。

A君はB君に100円の借金を3回お願いしました。そうすると、A君は300円の借金をすることになります。借金がマイナスの数だと考えると、(-100)×3=-300のようなマイナスとプラスのかけ算でも納得しやすいのではないでしょうか。

さて、本題のマイナスとマイナスのかけ算です。(-100)×(-3)=300といったマイナス同士のかけ算はどういった計算なのでしょうか?

ちょっとイメージが湧きませんね。「100円の借金を3回しないと300円儲かる」と考えるのはどうも苦しい説明です。

実際のところ、マイナス×マイナス=プラスの計算を身の回りの事柄で説明するのは無理があります。

ネットで調べると比喩(=たとえ)を使った説明がたくさんヒットします。ですが、それらはたとえでしかありません。なんとなく納得させるための作り話でしかなく、本質をついた説明ではないです。

それでは、「マイナスかけるマイナスはどうしてプラスになるの?」の本当の答えはなんでしょうか。それは「そうなるように決めたから」もしくは「計算のルールを決めていったら、そういう結果になってしまった」というものです。

面白くもなんともない真相ですが、本当にこれが答えです。「そう決まっているからそうなの!」という、なんの説明にもなっていない説明が真実なのです。

どういうことなのか、次回詳しく説明します。