【読解力】接続詞「たとえば」
こんにちは講師のたかえもんです。今回は例示の接続詞「たとえば」についてお伝えします。
「たとえば」は、そのあとに具体例が続く接続詞です。次の文を読んでみてください。
中国は殷王朝から現代まで約3700年の歴史がある。その長い歴史の中、500人以上の皇帝がいたとされる。それだけの数の皇帝がいたのだから名君・暗君・暴君・凡君さまざまな皇帝がいた。南北朝時代はとりわけ暴君が多い時代であると言われている。たとえば、宋の後廃帝・劉昱、斉の東昏侯・蕭宝巻 、陳の後主・陳叔宝、北周の宣帝・宇文贇、北斉の後主・高緯などがどうしようもない皇帝として有名である。
「たとえば」のあとにずらずらと具体例が列挙されていますね。このように、「たとえば」のあとには筆者の伝えたいことを分かりやすくするための具体例が続きます。
しかし、「たとえば」が登場するときに気を付けないといけないことがあります。それは、「たとえば」に続く具体例は内容を理解するうえで重要ではないということです。むしろ、「たとえば」の前こそが注目しないといけない重要な文なのです。
例示の接続詞「たとえば」は具体例を示してくれるので、筆者が何を言いたいかを分かりやすく補足してくれます。しかしながら、具体例は補足説明でしかなく筆者の主張ではありません。そのため、内容の抜き出し問題などでは具体例の部分が解答になることはほぼゼロです。具体例は解答になりにくいということも意識しましょう。