無料で本を読む方法

 こんにちは講師の高野です。自宅待機中の様子を聞いてみると「ゲームをずっとやれたりyou tubeをずっと見れてとっても楽しい」と満足しているひともいれば、「いろいろと飽きちゃって暇」というひともいました。今回は暇でやることがなくて困っているというひとに、ネット上で無料公開されている読書サイトをお伝えします。学校が再開したら忙しくなり、今ほどじっくり読書をする時間は取れなくなるはずです。せっかく時間がある状況なのですから、読書を楽しんでみたらどうでしょうか?

 紹介するのは以下の二つのサイトです。

①「青空文庫」

②「小説を読もう!」

 ①「青空文庫」は著作権の期限が切れた作品や、作者本人が許可をした作品を無料公開しているサイトです。夏目漱石や芥川龍之介、宮沢賢治、太宰治といった有名な作家から江戸川乱歩に夢野久作、小栗虫太郎などの推理小説や怪奇小説など幅広い作品を読むことができます。公開されている作品数は約一万六千です。一生をかけても読み切れないほどの量です。それが無料で読めるのです。

 ただ難点もあります。一つは古い作品ばかりということです。おもに著作権の切れた作品を公開しているので、新しい作品でも五十年前の作品ということになります。気軽に楽しむというよりも、腰をすえてじっくり読むという作品ばかりなのでハードルは高いかもしれません。次に検索がしづらいという点が難点です。作品を探している途中で面倒くさくなってしまうかもしれません。

 しかし夏目漱石の『吾輩は猫である』や太宰治の『人間失格』など、有名な作品にただでアクセスできるのは魅力的です。また絶版になっていてなかなか本が手に入らない作品も読めることがあります。こういうサイトがあることを知っておくと、のちのち役に立つかもしれません。

 ②「小説を読もう!」は、「小説家になろう」という小説投稿サイトに投稿された作品を読むサイトです。投稿された作品の大多数は、プロ作家ではなく一般の人が趣味で書いたものです。投稿されている作品の数はなんと約七十三万。全部を読むことは絶対にできない量です。

 このサイト難点は大きく言って二つあります。一つは作品の質というものに非常に大きなばらつきがあることです。基本的に一般人が趣味で書いた作品ばかりです。なので面白いと感じる作品もあれば、つまらないと感じる作品まで本当に玉石混交、種々雑多です。さらに書かれている情報が正しくいとは限らないということにも注意が必要です。素人が趣味で書いたものばかりなので、鵜呑みにするのは危険です。

 二つ目の難点は、作品が未完結というものが少なくないという点です。ようは途中で作品が完結せずに放り投げられているものがあるということです。

 この「小説を読もう!」というサイトの良いところは、気楽な小説を読めるというところです。小説というと堅苦しいイメージがあるかもしれません。しかしこのサイトで人気のある作品は、とにかく面白ければ良いといったものも少なくありません。内容よりも面白さや読みやすさを追求したものがあるので、小説や文章を読むということの楽しさを知るいいきっかけになるかもしれません。

 家から出られないという、なかなか経験できない状態が続いています。最初に書いたように、じっくり読書するいい機会です。ここで紹介したサイトではなくて普通の紙の本でもいいので読書を楽しんでみてください。もしかしたら人生が変わるような体験ができるかもしれませんよ。