読書会のお知らせ

こんにちは講師のたかえもんです。今回は「大人の学び直し講座」で開催している、読書会のご案内をします。

「大人の学び直し講座」は、中学や高校の勉強をもう一度基礎から学び直してみたいという方や、教科書の内容をこえた歴史を知りたいという方を対象に行っている講座です。

現在、教科書の内容をこえた歴史を学んでみたいという方の要望を受け、去年の夏ごろから週一回土曜日か日曜日に読書会を開催しています。

先週に読書会で扱っていた本がちょうど読み終わり、次回から新しい本を読むことになりました。

キリが良いタイミングということもあり、「大人の学び直し講座」の読書会に新しく参加される方を募集します。

「読書会」と言ってもそんな肩肘を張ったものではなく、カジュアルに和気あいあいと行っています。

参加者が順番に本文を音読し、その箇所について話し合ったり意見を伝え合ったりしています。読書会中に音読しますので、本文を事前に読んでいなくても大丈夫です。

また入門的な内容の本を選ぶため、専門的な知識がなくても気軽に参加できます。

これまでに読書会で扱っていた本は、

・川田稔『昭和陸軍 7つの転換点』

・田村直也『イラストで学ぶ!用兵思想入門 近世・近代編』

・田村直也『イラストで学ぶ!用兵思想入門 現代編』

と近現代の歴史に偏ったものでした。

ですが次回の読書会からは古代から現代まで続く、キリスト教についての入門書を取り上げる予定です。具体的には山我哲雄『キリスト教入門』を読みます。

山我哲雄『キリスト教入門』は、岩波ジュニア新書に収められている本です。岩波新書ならともかく岩波ジュニア新書となると、内容が薄いのではないかといぶかしむ人もいるかもしれません。

これがなかなかそうでもないのです。岩波書店のホームページを見ますと、「岩波ジュニア新書は小中学生から大人世代まで幅広く読める入門新書です.」と書かれています。

確かに「小中学生から」ではありますが、「大人世代まで」カバーすることも掲げています。

「岩波ジュニア新書」は、さまざまな専門分野の研究者ができるだけ一般の人目線で書いてくれているため、分かりやすくしかし表面をなぞっただけに留まらない仕上がりになっているものが多いです。

山我哲雄『キリスト教入門』もそうした名著です。

キリスト教を信仰する立場からは一歩引いたところから、冷静かつ理知的にキリスト教の解説を行ってくれます。

ガザ侵攻で問題となっているイスラエル。その国教とも言えるユダヤ教の教義から説き起こし、救世主としてではなく歴史的存在としてのイエス、三位一体といった神学的に重要な教義、カトリックやプロテスタント・見落とされがちな東方正教会の違い、そしてエホバの証人やキリスト教原理主義・統一教会といったキリスト教系新宗教にいたるまでをコンパクトにまとめられています。

キリスト教とはどんな宗教なのか、信仰の外から眺めるにあたって大変優れた入門書です。奇跡物語ではない、歴史的な視点でのキリスト教に興味ある方はぜひともご参加ください。

次回の読書会は、3月23日()13:30から2時間程度を予定しています。時間や日程に関しては、ご希望に応じて変更することも可能です。また、中学生や高校生の参加も歓迎していますので、参加をお待ちしています。