世界的な少子化の流れ①

こんにちは講師のたかえもんです。

2022年11月15日、国連から世界の人口が80億人を超えたという発表がされました。

世界人口が70億人を超えたのが2011年ですから、わずか11年で10億人も人口が増えたことになります。

世界の人口が60億人を超えたのが1998年で、50億人を超えたのが1986年です。また、40億人を超えたのが1974年、30億人が1959年、20億人が1927年、10億人が1804年、5億人が1500年頃、西暦1年頃は3億人ほどだったと考えられています。

今から100年ほど前の世界人口が20億人だったことを考えると、わずか100年で60億人も人口が増えたことになります。これは異様な増え方です。

こうした人口の急激な増加を人口爆発と表現することがありますが、まさに爆発的な増加です。

これだけ人口が増えると、食料や資源の不足が大きな問題になってきます。過去の歴史を振り返ると、食糧や資源の奪い合いが戦争の原因になることがたびたびあります。

国連は2058年には世界人口が100億人を突破するという予測を発表しています。あと35年ほどで世界人口が20億人増えるというのです。

なかなかに大変な未来になりそうです。

ですが、こうした人口の急増が起きている陰で、少子化が進行していることはあまり知られていません。

日本の少子化はよく取り上げられますが、世界の少子化は取り上げられないことが多いです。

日本の2021年の合計特殊出生率は1.3でした。この数字は世界的に見ても低い数字です。

ところで、ここで出てきた「合計特殊出生率」とは何でしょうか。

「合計特殊出生率」とは15歳から49歳までの女性が産んだ子供の数を指します。

例えば、「合計特殊出生率」が6という数字の場合、その国の女性は一生のうちに平均して6人産むということを表しています。

日本の1.3という「合計特殊出生率」は、日本の女性は一生のうちに平均して1人から2人ほど産むということを表しています。

「合計特殊出生率」が2.1以上ないと人口は維持できず減り続けるいっぽうになります。

イスラエルを除き、全ての先進国は「合計特殊出生率」2.1を下回っています。

少子化は日本だけの現象ではなく、先進国に共通した現象です。

どうして先進国になると少子化なるのかというと、「都市化」と「女性の地位向上」が理由と言われています。

「都市化」と「女性の地位向上」が少子化につながるのはなぜなのか、次回取り上げていきます。