大不況に備えて〜楽しみながらできるお金の教育
これから世界恐慌以来の大不況が来る、と言われています。コロナによる打撃で、飲食業や旅行業をはじめすでに多くの企業が倒産の危機に見舞われていますが、それでも本格化するのはこれからです。
このような時代において、私たちは子どもに対してどのような教育をしていくべきなのでしょう?
本格的に大不況が来る前に備えておくべきことは何でしょう?
私は、最も大切なのは「お金がなくても楽しむ術(すべ)を教えること」だと思います。
常々気になっているのは、今の子達の多くは、「楽しむこと=お金を使うこと」という思考にあまりにも慣れ親しんでしまっていることです。
ディズニーランド、ゲーム、スマホ、カラオケ、ショッピングなど、お金を使わないと楽しめないものばかりです。もちろん、我々大人も似たようなものですが。
出費を抑えることが最も重要だと思うのですが、「お金を使わないと楽しめない」と思っている子どもが、「お金を使えない」すなわち「楽しめない」となると、どうなると思いますか?
ストレスが溜まります。ストレスが溜まってどうなるか?それはその子の性格や環境などにもよるでしょうが、病気になるかもしれませんし、親に暴力を振るうかもしれませんし、自傷行為に走るかもしれません。お金がないと親の方も心の余裕がないので、いつも以上にうまく対処できないでしょう。
大不況になることで困るのは、お金がないことよりもそれによって精神的に病んでいくことです。
少しだけ猶予のある今のうちに、お子さんたちと話をすることをお勧めします。そして、今すぐ「お金を使わないゲーム」を始めて見てはいかがでしょうか?
「お金を使わないゲーム」というのは、名前のまんまのゲームです。例えば、「今日は1日中1回もお金を使わないで暮らしてみよう」と言ってみるのです。
普段は外食していたお父さんはお弁当を持って行くとか、毎日のように飲み物を自販機で買っている子どもには水筒を持たせるとか、いつもは車で行っているスーパーに自転車か徒歩で行くとか、工夫すれば案外できるものです。
で、夜に家族で集まり、成果を発表し合うのです。ここで、注意していただきたいのは、ついついお金を使ってしまった子を決して責めないで欲しい、ということです。あくまでもゲームなのですから、真剣になり過ぎてはいけません。
この「お金を使わないゲーム」という発想の出どころは、実は、某経営コンサルタントの先生です。本来は資本主義バリバリの経営コンサルタントがこのような案を出すということは、それだけ危機が迫っている、ということだと思いませんか?
「お金を使わないゲーム」ぜひやってみてください。最初は渋っていたお子さんも、だんだんノッて来るはずですし、きっといいアイデアを出してくれるはずです。子どもは遊びの天才なので。