危険!やり抜く力(グリット)を妨げる考え方
教育界を中心に「やり抜く力=グリット(Grit)」という言葉が注目されています。
「やり抜く力=グリット(Grit)」を持つ人は、大学入試でも高い得点をとり、教育水準も高いということが研究でもわかっています。
今回は、この「やり抜く力」に大いに関係のある考え方について紹介します。
コロンビア大学の女性心理学者ハイディ・グラント・ハルバーソン氏の著書「やり抜く人の9つの習慣」に掲載されています。
ハルバーソン氏に夜と、知能に関しては2つの考え方があるそうです。
「固定的知能観」と「拡張的知能観」です。
「固定的知能観」とは、「個々人の知能とは持って生まれたものとして固定されている」という考え方です。
言いかえると、知的能力は生まれたときから決まっていて、個人の努力ではどうしようもない、ということになります。
「拡張的知能観」とは、「能力は経験や努力を重ねることによって高めることができる」と考える立場です。
「固定的知能観」を持つ人は「うまくいかないのは自分に能力がないせいだ」と考えるので、やり続けることを早々にあきらめてしまいます。
もうおわかりだと思いますが、「やり抜く力=グリット(Grit)」がある人は「拡張的知能観」を持っている人です。
そして、そもそも「固定的知能観」は間違いだ、と著者は断言しています。
当然のことですが、親の知能観に子どもはモロに影響を受けます。
親が「固定的知能観」を持っていると、明らかに子どもは「やり抜く力」を持つことが出来なくなります。
「固定的知能観」から来ているような発言をしていないか、ご自身を振り返ってみてください。
例えば「もともと頭が悪いんだから」とか「やっても無駄だ」とまで極端にマイナス思考な意見を言う人は少ないでしょうが、これに近いことをつい言ってしまっている方も少なくないはずです。
普段はそう思ってなくても、ストレスが溜まっていたり気分が落ち込んでいる時はついつい言ってしまうかもしれません。
かと言って「もう駄目だ。散々言ってしまった」と嘆く必要はありません。
ご安心ください。「固定的知能観」は間違いなのですから。
「あれは間違いだった」と認めればいいのです。
子どもは心が広いので、自分の間違いを認める大人を責めたりはしません。
むしろ、親近感を持ってくれますので。
(写真は、「やり抜く」というか、「使い抜く」というか 笑)