隠れた本音と変化していく子どもたち
独立して22年経ちましたが、長いことやっていると、いろんなことがわかってきます
生徒たちの人生をロングスパンで見てきているので、感慨深いものがあります。
たいていの子は「勉強ができるようになりたい」「テストで良い点数をとりたい」と思っています。
口では「成績なんてどうでもいい」「テストの点数が悪くでも気にしない」という子はいます。
でも、それは本音ではなかった、という例をいくつも見てきました。
Mさんは中1の時「私はねー、テストの点数なんてどうでもいいの」と言っていました。
しかし中2の後半、友達関係が変わったのをきっかけに真面目に勉強しはじめてテストの点数はアップし、第一志望の高校に合格しました。
その後コンビニでアルバイトしている姿を見つけ、話しかけたら「この前の英語のテストは90点だったんだよ」と嬉しそうに話してくれました。
Tくんは小学生の時には「俺は勉強が嫌いだから高校なんて行かない。中学出たら就職する」と言っていました。
中学校ではサッカー部に入り、頑張っていましたが、正直言って勉強にはそれほど身が入っていませんでした。サッカーの強い某私立高校に専願で入学しました。
そしていつの間にか大学に入り、やがて私の塾で講師を務め「今、勉強が楽しいです。特に英語がめっちゃ楽しいです」と言っていました。
「高校なんて行かない」なんて言っていた生徒が大学に入り、生徒に勉強を教えるなんて、ほんと面白いなあ、と思います。
今は某広告関連の企業に就職し、かなり忙しく働いていて、営業成績はトップだそうですが、「ゆくゆくは独立したいので、そのための準備をしています」と、この前飲んだ時に言っていました。
やる気がなさそうに見える子も、本当はやる気がないわけではないのです。
どんな子にもやる気の種が必ず隠れています。
我々大人がそれを信じつづけてあげることが本当に大切だと思います。
そして今日も、「看護学校に入りたいので、また勉強を見てもらえますか?」と10年振りに、元塾生の子から電話がかかってきました。
どんな授業になるか、楽しみです。