効果的ではない学習方法②

こんにちは講師のたかえもんです。今回は、「ノートに教科書や参考書の文章をただ写したりまとめたりすること」が効果的ではないということをお伝えします。

教科書や参考書の内容を丁寧にまとめたり写したりすることには達成感があり、頑張ったという実感があります。ですがそれは効果的ではないということが明らかになった実験が行われました。

アメリカの高校生180人をAグループ、Bグループ、Cグループ、Dグループと4つのグループに分けます。そしてそれぞれのグループに、実在しないアフリカの部族についての2000字程度の架空の論文を読んでもらいます。

Aグループ:論文を1ページ読むごとに、そのページの内容を3行程度に要約する。

Bグループ:論文を読んでいる時に重要だと思う文章が出てきたら、それを自分の言葉でまとめる。

Cグループ:論文全体で重要だと思う文章を3行そのまま書き写す。

Dグループ:ただ論文を読むだけ。

そして論文を読み終えた直後と、その1週間後に論文の内容についてのテストを行いました。

結果はCグループとDグループは同じぐらいの点数でした。またAグループとBグループの点数も同じぐらいでしたが、CグループやDグループより点数は高かったです。

つまり点数の関係は (Cグループ≒Dグループ)<(Aグループ≒Bグループ) というものでした。

この実験結果から、読んだ内容をただ書き写すだけや読んで何もしないのは学習の効果が低いということが分かります。

このことから「ノートに教科書や参考書の文章をただ写すこと」は効果が低いということが分かります。

では「ノートに教科書や参考書の文章をまとめる」ことはどうでしょうか。

ただ書き写すよりは学習の効果があることは確かめられました。しかし効果があるということと効果が高いことは区別しないといけません。

「ノートに教科書や参考書の文章をまとめる」ことはどの程度効果があるのか、そのことについて確かめた実験があります。

次回は、「ノートに教科書や参考書の文章をまとめる」ことの効果と落とし穴についてお伝えします。