授業をしない塾のメリットとデメリット
最近は、「授業をしない」とか「教えない」というのをウリにしている塾が流行っているようです。
昔ながらの「教えてもらう授業スタイル以外、考えられまっせーん」という方には、どうしてそれが成り立っているのかピンと来ないかもしれません。「授業しないのに授業料とるの?」と思う方もいるかもしれません。
でも、「授業をしない」ということにはメリットが必ずあるはずです。でなければ、こんなに流行らないはずですから。
ということで「授業をしない」というメリットについて、考えましょう。
まず、「自分のペースで進められる」というのがおそらく最大のメリットだと思います。
授業があると、先生の授業のペースに合わせなければなりません。その授業内容が全て自分にとって意味のあるものならまだいいのですが、すでに知っている内容だったりすると、それでも聞いていなくてはならないので、効率がよくありません。
授業を聞く代わりに、参考書などを使って進めていくスタイルであれば、そのような無駄はありません(ただ、逆に言うと、「それなら自習でよくない?」という疑問も沸きますが)。
他にも「先生との相性で悩む必要がない」とか「自分に合った教材で学習できる」とか細かいメリットは様々あるでしょう。
で、これは生徒側にとってのメリットで、「授業をしない」というスタイルには、それ以上に塾側にも大きなメリットがあります。
それは、「先生をたくさん雇わなくていい」というメリットです。塾を運営する側は大抵「先生が少ない」という問題に悩まされています。教える必要がなければ、最小限のスタッフで塾を運営することができるのです。なので、授業をしない塾の代表格である、有名なT塾は、全国規模でフランチャイズ展開をどんどんやっていけるわけです。
教えない代わりに、学習に必要な周辺事項にはかなり気を遣ってくれているはずです(たぶん)。例えば学習環境。快適に学習が進められるような教室になっているはずですし。スケジュール管理なども細かくチェックしてくれるはずです。そういう「教える」以外の面で成績を上げる、という方針のようで、これはこれで効果があると思います。
「授業をしない」とまでは言わないまでも、一人の先生が学年がバラバラの10人以上の生徒を見る、という「自立型学習塾」というのも増えています。
このような塾も基本的には「授業をしない」自習スタイルの塾です。パソコンや動画、参考書などを使って生徒は自分のペースで学習を進め、先生は質問にだけ答える、という形です。これも多くの先生は必要としないので、塾側としては人件費がかからなくて運営しやすい、というメリットがあります。
ちょっと腑に落ちないのが、このような自立指導型の塾が「個別指導」を謳っていたりすることがあるのです。これ、どうなんでしょう?先生:生徒が1:10とかでも、個別指導と言ってもいいのでしょうか?
ただ、当塾「ササキ塾」も1:4でも個別指導を謳っているので、「五十歩百歩じゃん」と言われれば、それまでですが(笑)
ただ、うちの場合は思いっきり「授業をする」スタイルの塾です。ホワイトボードを使って、きっちり授業します。
「教える塾」「教えない塾」一体どちらが良いのでしょう?
これはもちろん「生徒さんによる」としか、言いようがありません。
教えない塾で伸びる生徒さんは、ある程度自学ができて、ある程度やる気がある生徒さんに限られます。なので、必然的に高校生くらいが向くのではないでしょうか?先ほど挙げたT塾も高校生が中心らしいですよ。
自分で参考書などを読んで学習を進められないのであれば、しっかり教えるスタイルの塾に通うことをお勧めします。ササキ塾の場合だと、「しっかり教える」プラス「いつでも使える自習室」プラス「小テストや解き直しなどの復習システム」によって成績を上げています(軽く宣伝)。
では、また。