コロナ休校中におすすめ!お家で出来る読解力トレーニング

 こんにちは、講師の高野です。

 20204月現在、新型コロナウィルスの蔓延により日本に限らず世界中が大変な状態になっています。おそらく後世の歴史教科書に載るような事態でしょう。

 来月の56日まで公立の学校は休校となりますが、本当に学校の授業が再開されるのかこの状況ではよく分かりません。予定通り57日から学校の授業が再開されるかもしれませんし、さらに休校が延びるかもしれません。

 いずれにせよ先行きは不透明です。だからこそ、学校の授業が行われていたらできなかったことをするチャンスです。

 例えば、これまでに習った内容の総復習が考えられます。これはとても大切なことです。今までに苦手だったり遅れていたりしていたものを挽回するとても良い機会です。

 あるいは、これから学習する内容の予習をするというのも非常にすばらしいことです。少しでも学習内容を先取りしておけば、学校の授業が再開した時に授業が理解しやすくなるはずです。

 しかしこれら以外でお薦めしたいのが、読解力の底上げです。書かれた内容を正確に読み解き、自らの意見を表明するという能力は絶対に必要ですし、これからより重要になっていくことは間違いありません。

 とはいえ、なるべく楽しくやりたいものです。ただでさえ自宅から出られず、知らず知らずのうちにストレスが溜まっているかもしれません。楽しくなかったら、取り組めたとしても続かないでしょう。

 そこで提案したいのが、You Tubeやテレビ番組のレビューを書いてみるというものです。

 生徒の皆さんに在宅していて何をしているのか聞いてみると、一番多いのがYou Tubeを見たりゲームをするというものでした。SNSや動画サイトが発達していない時代でしたら、暇すぎて活字や漫画を読むということもありえたかもしれませんが、今はなかなか厳しいと思います。むしろ無理強いして、活字や漫画を嫌いになってしまう方がよくありません。

 その点、You Tubeなどの動画でしたら気楽に毎日目にしているはずなので、取り組みやすいはずです。

 さて、レビューを書いてみるといっても漫然と取り組んではあまり効果は望めないでしょう。「とても面白くて、笑っちゃう」「普通じゃやらないことをやっていて、すごい」などのただの一行感想に終始してしまう可能性が高いです。

 そこで、以下のフォーマットに則って書いてみて下さい。

①その動画や番組を、面白いと感じたかつまらないと感じたかを書く。

②自分の感じ方と逆の感じ方をする人がいるとしたら、なぜそう感じるのか理由を想像して書く。

(たとえば自分がつまらないと感じたら、それに対して面白いと感じた人を想像して、どうして面白いと感じるかの理由を書いてみる)

③自分が面白いと感じたならどうして面白いのか、つまらないと感じたならどうしてつまらないのか理由を書く。

④その動画や番組がどういう内容なのか要約する。

 このフォーマットの肝は、自分とは反対の意見を想定してみる②の項目です。

 これまで様々な生徒に作文や感想文を書いてもらいましたが、読解力が怪しい生徒に共通していたのが「自分が知っている情報は相手も知っていて当然」という思い込みでした。

 自分と他人、主観と客観の区別がしっかりついていないのです。

 この区別がしっかりしていないと、書かれている内容の正確な理解ができないだけでなく、対人関係で苦労することが多くなるはずです。

 自他の区別ができるようになるためには自覚的な訓練が必要です。以上の四点を毎日しっかり書くことができるなら、相当なトレーニングになり読解力の土台が出来上がるはずです。

 読解力を鍛えたいと思うのでしたら、ぜひとも取り組んでみて下さい。もし取り組めたのでしたら、私たち講師が書き方などのアドバイスや添削をしますので遠慮なくお伝えください。