子どものやる気を見逃さないで

「子どもがなかなかやる気になってくれない」
というのが多くの親御さんの悩みの種です。

怒ってみたり、褒めてみたり、やる気スイッチを探そうとしてみたり…、

いろいろ試みてもなかなかうまくいかない、
という場合が大半です。

ただ、中学生や高校生の勉強を長年見てきた経験から、
「ずーっと永遠にやる気のない子はいない」
ということは確信しています。

まあ、永遠とか言ってしまったので
「そりゃそうだろ」
というツッコミも入りそうですが(笑)、
生徒達をよくよく観察していると、気づくことがあります。

今までずーっとやる気がなかった生徒の中で
小さいながらもやる気の芽が出ていることに。

きっかけは様々です。

友達や学校の先生の影響の場合もありますし、
我々がいつもやってるちょっとした声がけの場合もあります。

でも、きっかけはそれほど重要ではない、
と私は考えています。

生徒の中に、そのきっかけをキャッチできる能力が
備わってきただけ、なのです。

人間には発達段階があります。
環境からいろんな影響を受けながらも自然と発達していくわけです。

これは、親や先生がコントロールできることではありません。
神の領域です。

やる気になる時期、というのも発達段階に関係があると思います。

私自身、本当にやる気になりはじめたのは、
高2になって自分の将来を真剣に考えるようになってからです。

なので私は、無理矢理強引にやる気を引き出すことには反対です。

私たち大人がやるべきことは、

・子どもがやる気を出し始めた瞬間を見逃さないこと

・そして、その時にしっかりサポートしてあげること

この2点です。

これは、簡単ではありません。

まず、やる気を出し始めた瞬間を見逃さないためには
子どもを日頃からよーく観察するのはもちろん、
本音で話し合えるような関係を作っていなければなりません。

また、しっかりサポートしてあげるには
それなりの知識や経験が必要です。

子どもと接する大人の役割は、

「やる気になる時期を待つ、そしてその時を確実に捉える」

これに尽きると言っても過言ではありません。

そのために日頃から、勉強内容を教えつつも
いろんな方法でコミュニケーションをとっていく必要があるのです。

私の指導の仕方は一見すると、ゆるいように見えるかもしれません(どうかな?)。

それは、上記のような考えで接しているからかもしれません。

「やる気になる時期を待つ、そしてその時を確実に捉える」
このような心構えでこれからも子どもたちと接していきたい、
と考えています。