勉強するのは誰のため?
勉強は誰のためにやるのでしょうか?
「勉強は自分のためにやるものだ」と答える人が多いと思います。
もちろん間違ってはいないと思います。
ただ、「自分のために」という理由だけで頑張れる人は意外と少ないのではないでしょうか?
そもそも、こう言ってはなんですが、「自分のためでしょ?だから頑張りなさい」と子どもに言っている親御さんが、実は子ども自身のため、というよりご自身の見栄やプライドで言っているケースもよくあります。
「全然自分のためって思ってないじゃん」みたいな(笑)
本当に「自分=子ども」のためであれば、親御さんが口を出すことではないはずです。
勉強というのは子どもの課題ですから、親とは関係無い。
アドラー心理学ではこれを「課題の分離」と言うわけです。大ベストセラーになった「嫌われる勇気」でも触れられていました。
まあ、それはともかく。
「自分のため」という理由では意外とモチベーションが上がらない子どもが多いのではないか、と思うわけです。
だって、本当に「自分のため」だけだったら、もしやらなくても困るのは自分だけなんだから、ということになります。
「自分のため」というより、むしろ「人のため」に勉強する、と言ったほうがピンとくる子もけっこういるのではないか、と最近では思っています。
性格によっても違いはあるかもしれません。
「使命」と言ったら大げさな話かもしれませんが、「だれか他の人の役に立つために勉強するんだよ」と言ったほうが響く子も多いのではないか、と思っています。
なぜなら、人は意外と自分のためよりも人のためになるほうが喜びを感じるからです。
自殺を思いとどまらせる方法を知っていますか?
「夜と霧」で有名な精神科医ヴィクトール・フランクルが調べたそうです。
それは、誰かの役に立っていることを伝えること、だそうです。
「◯◯さんは、あなたがいてくれて本当によかった、と言っていましたよ」と伝えることが、自殺を思いとどまらせるのに一番効果があったそうです。
わかるような気がします。
誰かの役に立つ、というのは予想以上に人にエネルギーを与えるものなのです。
そして、人のために勉強する、というのは実際に真実です。
勉強して知識を得て、さらに経験を積んで、それを困っている人に伝えることで、多くの人が救われます。
そのための第一歩が、学校の勉強なのです。
以上のような話を、意識的に自分の子どもや生徒たちに言ってみるつもりです。
で、反応をチェックして、気づいたことをまたお伝えします。