「なぜ?」を失わせないために

小さい子どもって、やたらと「なんで?」「どうして?」と聞きますよね?

だんだん大きくなって年齢を重ねるごとに「なぜ?」は消えていき、やがて多くの大人は「なぜ?」をすっかり忘れ、日々の生活に追われていく。

私の先入観かもしれませんが、こういうイメージがあります。

「なぜ?」と問うことは、物事の本質をとらえようとする態度です。

「なぜ?」を忘れた瞬間から思考が停止し、その人の成長が止まるのかもしれません。

子どもが大きくなるにつれて「なぜ?」と問わなくなる原因の一つとして、「大人が答えてくれようとしないから」というのがあると思います。

最初はしつこいくらいに何度も何度も「なんで?」を繰り返していた子も、

「なぜ?」と問うこと=嫌がられること

という学習をしてしまうのです。

お父さんもお母さんも先生も、日々の暮らしで精一杯です。

最初のうちは「なぜ?」に付き合っていても、だんだん「今忙しいから後にして」とか「自分で調べなさい」とか「それよりも宿題終わったの?」ということになってしまいます。

忙しいので、すべての質問には答えられないのは仕方がないと思います。

でも、「なぜ?」と問うこと自体を鬱陶しがるのだけはやめてあげたいものです。

ちょっとした態度の違いですが、のちのち大きな違いを生みます。

少なくとも「なぜ?」という疑問に対して否定的な態度をとらない。

周りの大人が、こういう心構えで接していれば、「なぜ?」を忘れない子どもたちがやがて大人になり、新しい「何か」を生み出してくれるはずです。

そうすれば未来は新しいものを生み出せる人、イノベーションを起こせる人でいっぱいになるでしょう。