質問のスキルを磨こう!

質問の仕方は、重要です。

質問のしかたが上手なら、相手からいろんな貴重な情報を受け取ることができます。
質問のしかたが下手だと、自分の知りたかった答えではなく、意味のない話を聞くはめに陥ります。

世の親御さんは、「先生に聞きなさい」と言いますが、じゃあ具体的にどのように聞けばいいのかは、教えてくれません。

とにかく聞けばいい、というものではないのです。

質問のしかたによって、得られる情報は、全く違ってきます。

学校の勉強という狭い分野だけのためではなく、今後の人生を豊かにするためにも、質問のスキルを学びましょう。

まずは、質問以前の話から。

自分で調べられることは、調べる。
これは、最低限の礼儀です。

教科書や参考書、資料集などを見ればすぐわかることをいちいち聞いていてはキリがありません。

それに、そういう人は、質問に答えてくれることのありがたみがわからないので、聞いた端から忘れていきます。

自分で調べてもわからなかったこと、あるいは一応わかったけれど確信が持てないことだけを質問する、と決めてください。

では、質問の仕方の具体的なステップに移ります。

ステップ1:今、質問していいかどうか尋ねる。
駄目な場合は、「いつなら大丈夫ですか?」と聞き、日時の約束をしてもらう。

ステップ2:どの分野についての質問なのかを言い、自分が理解していること、調べたことなどを簡潔に説明する。
問題についての質問なら、その問題を見せる。

ステップ3:わからないことを簡潔に聞く。
次のような聞き方を心がけると、相手にとって非常に答えやすい質問になります。

<質問フォーマット>
・ここは○○だと思うのですが、合ってますか?
・これは、○○ですか?それとも□□ですか?
・どうして、○○なのですか?

ステップ4:わかったら、「わかりました」と、よくわからなければ、「どこがどうわからないか」を伝える。

ステップ5:礼を言って去る。

このステップにしたがって質問しても、相手が悪いとうまくいかないこともあります。
逆に言えば、このステップにしたがって有効な回答が得られない相手は、質問する相手としてふさわしくないので、さっさとあきらめ、他の人を探しましょう。

実際、先生と呼ばれる人の中にも、そういう人はいます。
決して自分の頭が悪いせいだ、とは思わないように。

私も高校生の時、年輩の数学の先生に、勇気を出して質問したにもかかわらず、ペースが速すぎてまったくついていけず、かと言って「ちょっと待った!」という勇気もなく、わかったフリをして帰る、という苦い経験をしたことがあります。

でも、今教える立場になってから思い返すと、もうちょっとその先生に、こちらの顔色を見てほしかった、という気持ちがむくむくと沸いてきてしまいます。

もちろん、それからはその先生には2度と質問しにいきませんでした。

このような目に遭っても、どうか自分を責めないでください。
あなたにふさわしい先生は、きっと他にいるはずですから。